習慣化について

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習慣化について話をすることが多くて思ったことをまとめてみたいと思います。

習慣化にかかる日数

習慣化にかかる日数については、UCLの健康行動研究センターの研究結果がよく引用されています。それは「行動ベースの習慣だと、平均で66日」というもの。
詳細は次の通り。
・「意識せずに自然にできる状態になったか」を自己申告してもらった
・「最短18日~最長254日」と個人差がかなり大きい(平均が66日)
・習慣が簡単なら短期間、複雑で負荷が高いと時間がかかる
・行動習慣に関する調査である

いろいろ条件があるものの、一定の参考にしています。
また、上記は行動に関わる習慣なので「思考や考え方の習慣化」となると、さらに時間がかかると考えています。

他に21日間とか1ヶ月とかも見ますが、裏付けのある情報というより個人の感覚ベースの情報なのかと思いますけど、なにか裏付けのある情報ご存知の方は教えてください。一方で習慣化ってどうなったら?も含めて個人的なエリアになっていて、別に数字の出るものではないのかなぁという気もします。

仲間を作る

なにかに取り組むときに一緒にやってる仲間がいるのは励みになりますよね。
数日できなかった日があっても、戻って来るきっかけにもなると思います。SNSで簡単に仲間が作れるのはいいことです。

やらないとき、または、できなかったとき

いろんな事情から、やらない または できない こともあると思います。

とにかく「続けること」「毎日やること」と考えてしまい「完璧に続けるには?」みたいなことを考え、できなかった自分を否定的にとらえる方が多い気がします。個人的には否定的にとらえるよりも、やらないときにやらない自分を肯定しつつ、戻れることが大事な気がしてます。

  • やらないということを「自分で選ぶ」

自分で選んだのと、状況で仕方ないやと思うのはやらないという結果は同じでも、自分に対する認識が変わると思います。なので、自分で行動を選ぶ。
また、やらないときに

  • 「どんな言葉を自分にかけているか」に気づき、それを変えてみる

やらなかったときに「まぁいっか」と自分に声をかける人は多いと思います。「まぁいっか」は行動をリセットしやすくなり、後から自分を責めてしまう人もいる、と思っているので、「自己否定的にならず、行動の継続を助ける方向の声かけ」をいくつか考えてみました。

  • 今日はできなかった。昨日は続けられたから、流れは途切れていない。
  • 今日はスキップした。でも記録をつけることはできた。
  • 今日はやらないけど、明日はやろう。
  • 疲れていたから今日は休んでもいい。体調も大事にしよう。
  • 忙しい日もある。続けていくことが大事。
  • 今日やらないけど、◯◯という目標は変わらない。
  • 習慣を身につける理由は◯◯だから、次はやってみよう。
  • 自分にかける声かけは、思考や感情となり、行動につながってくるかなという考え方です。

自己批判的なアプローチより、セルフコンパッション的(自分に対して思いやりを持つ)アプローチの方が、失敗からの立ち直りや行動持続に効果的とされています。
そうはいっても、厳しさも必要だと考えたい人もいるかと思います。その場合は「厳しさと優しさ、どちらが今の自分を前に進めてくれるか?」と考え「自分を罰すること」ではなく、「自分の望む未来のために選ぶこと」と捉えて厳しさを活用すると、過剰な自己責めになりにくいそうです。自分にコンパッションを働かせつつ、自分が行動するような声かけをする、ということですね。

自分の行動を自分で選ぶのは自己効力感や自己肯定感につながると思いますし、ひいてはそれが継続につながると思います。

でも、とりくみたいという欲

事情があって難しい状況なのにやりたい、みたいな欲がありますね。次のようなものです。

  • 忙しいけどやりたい
  • 他のこともやりたいけど、これもやりたい
  • 今の自分には難しいけどやりたい

「現状とりくむことが難しいのはわかっちゃいるけど、これやりたいんだ欲」は本当に悩ましいですね。

まず、ニンゲンってそういう心理になる生き物なんだな~って受容しとくことが一歩目かと思います。

そこからの対処法は

  • スモールステップで取り入れる
  • 優先順位を明確化する
  • 時間をブロックする
  • 全部やらなくてもいい、できることだけやる、と自己共感的に切り替える

など、「やりたいことを全て同時に完璧にやるのは難しい」と自覚した上で、少しずつ触れるような工夫をするというものです。

1つ続いたからもっと増やそうという欲

習慣が1つ定着して来たかも、と感じると、モチベーションが上がり「もっと増やしたい」という欲が出ますね。これも悩ましい欲だなと思います。

でも元のが続かなくなったら元の木阿弥!
本当に増やして続けられるのか、どのタイミングで増やすのがいいのかなど、ちょっと立ち止まって考えてみてもいいのかなと。

元の習慣が続くことを最優先にしつつ

  • 段階的に追加する
  • 負荷の小さな習慣から増やす
  • トライアル期間を設定する(元の習慣に影響はないか様子見する)
  • 無理のない範囲で複数習慣を並行する
  • 元の習慣の継続に影響してくるとなれば増やさない
    ・増やしたいんだね~、と自分に返事だけしておき、増やさないということを「選ぶ」
    ・増やしたいことはあくまで+αでできる日だけやる
  • 増やしたいほうが優先したいとなるならば、やることを切り替える(元の習慣をやめる)

私の場合は、増やすことが元の習慣の継続に影響してくるケースが多いので、「あー増やしたいんだね~、へ~モチベーションあがってますね~」といって増やさないのが処方箋です。元の習慣に影響せずに増やせる人はもちろん増やしていいですよね!

TO BEを考える

長期的な目的があるほうが挫折しづらいです。当たり前のようでいて、人はなぜかTODOばかりを考えていると思います。長期的な目標があると、挫折したときに戻ってこられる率が高い、期限などを設けるとそこに対して明確に&効率的に進めていける、など十分な理由があると思います。
つまりやりたいことに対して「期限をきめたTOBEを設定してしまう」のもありですよね。本当に続けたい、これは自分の人生の目標というようなものに取り組む方は真面目に考えてみるべきですし、日常的なことのの習慣化でもそういったものを少し先においてみるのもいいと思います。
TOBEを決めた後も、日々のTODOにしてしまうと、日がたってTOBEを忘れがちになるので、たまにTOBEを振り返らなくてはならないですね。中長期的な視点や未来からの視点をもって現状を見ると良いと思います。

  • どうしてこれをやっているんだっけ?
  • 目標はなんだったけ?
  • 目標からすると、今どのどのくらいの地点にいるんだっけ?
  • 目標からすると、大事なことはなんだっけ?

目先のことばかり見がちになってしまうのはとてもあるあるだと思います。

さいごに

ニンゲンって?

上記のようなことを整理してみても、私自身続いたり続かなかったりしていますが、まぁそういう生き物として「続いたり続かない中で生きるんだろう」という諦観を持っています。あるがままに超然とした態度をとる。でどうするんだっけ?という。ニンゲンはそういう矛盾をかかえた生き物、というのを前提においています。
私が意図的に習慣化に取り組んだことで続いたことは、最長1年くらいだった気がします(1年続いたのは、ゴールのあることだったので終わったとして終えた、自身にとってそこまで負荷が高くなかった、というのが大きかったです)。他には数ヶ月は続いた、ってものが多いです。
挫折はよくしています。絶対に挫折しない方法なんてないけど、習慣化したいことはありよくチャレンジしては、やめたり続けたりしながら生きてます(笑)

情報について

個人的に興味があって雑多にいろんなことを学んでます。
心理学、ポジティブ心理学、行動経済学、認知科学、コーチング、マインドフルネス、EQ etc
とはいっても、個人の興味が拡張してるレベルで一般の人が得られる情報を得ている感じなので「こういう情報もあるよ」っていう方はぜひ教えてもらえるとありがたいです。

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