洋書についてるTOEIC点数のカラー帯

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日本で販売されている洋書に「カラフルな色の帯」がついていて、「TOEICスコア目安」がついてるものについて少し調べてみました。調べてわかった範囲のことと、個人の見解になっています。

見た目

帯の紙はカラーのコピー用紙を使ったのかな、という印象のもので、黒字でTOEICスコアが印刷されています。

評価基準が不明

何か評価基準はあるのだろうか?と思ったのですが、私が探した限りでは、どこにも公開されておらず独自評価かと思われます。(それにしても、いずれも同じくらいの点数になっているような印象は受けるのですが…。バックグラウンドに何か理由があるのだろうか)

帯をつけている会社

どうやら洋書の卸業者のようです。
出版社でもなければ書店でもありませんね。一般の本であれば、編集者が読者に手にとってもらえるように、とコピーライターに相談したりして苦心してつけるのが帯なのに、同じ帯に信用ならないものを付けてるというのはいかがなものか、という気がします。

株式会社DIP
(洋書・洋雑誌販売流通会社)
https://www.nippan.co.jp/

東京ブックランド
https://tbl.co.jp/products/general

日販アイ・ピー・エス

IPSとだけ書かれているため会社が定かではありませんが、卸業者と思うとこちらなのかなと思っています。
https://www.nippan-ips.co.jp/import/

実際のところ

TOEIC受けたことある人たちと会話すると「表示の点数に250~300点くらい加算しないと…」という話になります。600点と書いてあったら850~900点か?くらいではないかと思います。改善されない限り、信用しなくてよいし、目安にする必要もなさそうです。

テストスコアを出してくるなんてぱっと見信用がおけそうに感じてしまうので、スコアを目安に購入を促すなんてミスリーディングで、「誤認されるおそれのある表示」だと思います。

帯を着けた本を置いておく書店も書店だなと思います。洋書扱ってるのに店員が全く読めないということもないだろうと思うので、長年の関係性とか大人の事情なのでしょうか…?なんとかしてくれという感じですが、微妙なラインな気もしています。

迷惑を被るのは学習者でターゲットゾーンにいる人です。スコアを目安にして本を買ったはいいけど、難しくて読めないということになってヘコみますよね。

改善要望

私個人の意見になりますが、

①評価基準を明確に公開する
②学習者が見て妥当だと思える評価にする

の2点を考慮したものにしてほしいです。テストスコアだと決め打ちになるので(スコアの幅で示すことは可能ですが、テスト側の難易度変更により変わってしまうので)、それよりも学習者レベルの CEFR 等を使うほうがいいのではないかと思います。CEFR は外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠で、国際的な指標です。NHK の語学学習番組はこれがきちんと示されています。

余談

日本で出ている英語の参考書類もほとんどにレベルやターゲット学習者の表記がないのなんとかならんのかと思っていたりします。試験参考書類は級やら点数がバーンと出ているのでいいのですけど、出てない本が多いこと!相手は学習者なのに読む側に判断させるのか?っていう。gradedが苦手な国?(市場が狭いという背景も関係ある?)という印象は受けます。

雑記
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